毎日入ってくる情報にもあるように
AIの進化によって、私たちの暮らしや働き方は大きく変わろうとしています。
知識を得ることも、文章を書くことも、問題を解決することも、AIが手助けしてくれる時代。
AIに人類が支配されるのかもしれない、という恐怖もある中、
これからの時代、私たち人間に本当に必要な力とは何でしょうか?
その答えのヒントが、フィンランドの教育にあります。
●フィンランドは「未来を生きる力」を育てている
私が2013年から教育視察を続けているフィンランド。
この国の教育で素晴らしいと感じるのは、
単に学力を高めるのではなく、
「子どもたちが将来、幸せに生きるために何が必要か」という視点を大切にしていることです。
しかも、常に未来を見据え、社会の変化に合わせて教育を進化させています。
国が教育の基本方針を示しながらも、
実際の授業づくりには先生たちの専門性や裁量が尊重されています。
教師は人気のある職業のひとつで、基礎教育の教員には原則として修士号が求められるほど、
専門性の高い仕事です。
そして、特に幼児期から小学校段階で大切にされているのが、「非認知能力」と呼ばれる力です。

● AIには代われない、人間らしい力
非認知能力とは、テストの点数では測れない力のこと。
例えば、
・自分の感情を理解し、整える力
・相手の気持ちを理解する力
・人の話をしっかり聴く力
・自分で考え、選択する力
・困難に直面しても、しなやかに乗り越える力
これらは、AI時代だからこそ、ますます大切になる力だと考えられます。
フィンランドの学校を視察して印象的だったのは、コミュニケーション教育でも、
ただ自分の意見を主張するのではなく、
相手の話に耳を傾け、理解しようとする姿勢を大切にしていたことです。
自分も相手も尊重する。
先生と生徒たちも、もちろんお互いの立場を理解し合います。
その土台があってこそ、豊かな人間関係が生まれるのですね。
●AI時代だからこそ、感情が大切になる
2026年10月12日|ヘルシンキ大学からの発信です。
教育研究者Elina Ketonen准教授が、AIを使った学習中の感情を調べる研究を進めています。
研究では、生徒・学生の興味、戸惑い、いら立ちなどを、日常の学習場面で追跡します。
Ketonen准教授は、混乱や不安、いら立ちは必ずしも学習の妨げではなく、新しいことを理解しようとしているサインにもなり得ると説明しています。
これは進行中の研究であり、最終的な効果が証明されたという発表ではありません。
でも、ネガティブな感情を否定しないことの大切さがわかります。
● 大人になってからでも、身につけられる!
ここでお伝えしたいのは、
非認知能力は、子どもの頃だけに育つものではないということ。
私たち大人も、意識して取り組むことで、いくつになっても育てていけます。
特に大切なのが、自分の感情との向き合い方です。
誰かの何気ないひと言に傷ついたり、思い通りにならない出来事にイライラしたり。
そんな経験は誰にもあります。
でも、外側の出来事や他人の言動に、自分の心を振り回され続ける必要はありません。
まずは、自分の内側で何が起きているのかに気づくこと。
怒り、疎外感、孤独感、罪悪感……。
こうしたネガティブな感情も、決して悪いものではありません。
「こんなふうに感じてはいけない」と否定したり、無理にポジティブになろうとしたりしなくていいのです。
「ああ、私は今、悲しいんだな」
「本当は寂しかったんだな」
そんなふうに、ありのままの気持ちを受け止める。
それが、自分自身を大切にする第一歩です。

● 自分のゴキゲンは、自分でとる!
私がSISU(シス)の生き方を通してお伝えしたいのも、まさにこのこと。
周りの環境や他人に左右されるのではなく、自分の内側にある力を信じて生きること。
そして、自分のゴキゲンを、自分でとれる人になること。
これは、これからのAI時代を幸せに生きるための、とても大切な力だと思っています。
知識や情報はAIに助けてもらえる。
だからこそ、私たちはもっと、自分の心や感性を大切にしていいのではないでしょうか。
幸せになる力は、誰かに与えてもらうものではなく、自分の中で育てていくもの。
次回は、
「自分のゴキゲンを自分でとる、具体的な方法」
について、日常ですぐに実践できる考え方や習慣をお伝えします。
どうぞお楽しみに!

